ことこと日記…本と好きなヒト・モノ・コトにまつわること

（別段隠した覚えもないが）
実は数十年来の高校野球好きである。

先週、仕事が休みの日に
応援している某高校（母校ではない）の試合があったので、
草薙球場に行った。



序盤から点の取り合いが続く、
応援している側はやきもきするが、
試合で言えばいい試合であった。

相手チームは地元の高校ではないため、
ここまで来るのも大変だったであろうし、
人数も限られている中、
応援団の声も吹奏楽の音も良く通り
素晴らしい応援だった。

……が、それらを台無しにする一声が
同校を応援する
大人から飛んで来た。

自分たちの応援するチームが
デッドボールを受けたことに対して
「●●（投手の名前）、謝れ～！」
という罵声である。

投手は自発的に謝った。
しかも、もちろんわざとあてたわけでもない。

もちろん彼ら高校球児にも
そんなヤジもものともしない
精神力の強さも必要であるし、
その後投手が大崩れしたという印象はなかった。

ただ、投手だけではなく、
両校の選手・関係者を含め
聴いた人の殆どが
おそらく嫌な気分になった。

そして、なにより
この一言を言った大人が、
高校野球という特別な場所で。
こういうヤジが通用する（＝言っても許される）と
思っているところが忌々しい。



彼ら、高校球児は、
ひとりひとりが、
甲子園へ行くために、
物心ついたばかりのころから
10年以上の年月をかけて頑張って、
高校3年間にかけ、
このグラウンドに立っている。

そして、3年生にとっては
この大会が最後のチャンス。
負けたら次はないのだ。
極端なパターンを言えば、
全員がプロや社会人、大学野球などに行くわけではない。
この試合を最後に一生野球をやらない
メンバーだっているのだ。

それを、知っての狼藉か？！
言葉の攻撃で相手チームを攻撃してまで勝ちたいか？
プロ野球じゃあるまいし、
スタンド維持費にも満たない入場料を払っただけで、
総監督のつもりか？
ふざけたことをぬかすな。
偉そうなことを言う前に、
自分がまず野球やってみろ。
どうせ、キャッチャーに届くまで何バウンドもするだろうし、
ベンチの方向に飛んでいくんだろうよ。
高校野球はまず高校球児のため、
その次に、それを支える周りの人のためにあるのであって、
私たちはその青春ドラマを見せてもらっているだけ。
欲求不満の親父たちの
ストレス発散のために
あるわけじゃないよ！
あんた何様だ？！　けっ！

……と、
はらわたが煮えくり返ると同時に、
数年前にも「高校野球を汚すこういう親父たち」を
この目で見たのをきっかけに、
しばらくスタンド観戦から
遠ざかっていたのを思い出した。
（それはヤジではなかったが）



選手はもちろんだが、
「スタンドもフェアプレーで」。
高校野球観戦の基本的なマナーである。

特に高校野球に関しては、
多くの人間が
「フェアプレー精神」を感じたくて
球場に来ているのである。

高校球児や応援団員、吹奏楽部員など、
生徒たちの頑張りに泥を塗るのなら
応援に来るな！

相手校はもちろん、
同校の生徒たちにも迷惑だ。

静岡大会も、まだこれから準決勝、決勝があり、
その後には甲子園での全国大会も控えているが、
応援に行く大人の方々は
改めて心に留めておいてほしいと切に願う。

そして、高校球児とその仲間たちに、
悔いのない、
曇りのない想い出を残させてやってほしい。




さてと、決勝はテレビで観ようかな。。。